流産3回の不育症、体外受精し、高齢出産の私が羊水検査した
私と同じように悩む方のお役に立てれば。
33歳で結婚して、3回流産しました。
どれも7−8週目でした。
一回目は自然妊娠、自然流産。
二回目は自然妊娠、稽留流産で手術。
三回目は体外受精、稽留流産で手術。
三回目は心拍確認後でした。
手術後の胎児の染色体検査は異常なし。
女の子だったので母体の細胞だった可能性もあるそう。
染色体異常なしで流産だと、原因がわからない。
一つ心残りなのは、アスピリンを飲むのをやめて、
3日後に心拍停止していたことだ。
いろいろ医者と話したが、原因は今もわからない。
不育症(=流産3回以上と定義されている)なので、
杉クリニックで保険の効かない詳細血液検査受けていた。
凝固第12因子欠乏症かもしれないとのこと。
要するに、赤ちゃんへの血流が滞りがちなので、
低容量のアスピリンを飲むと血流が良くなると。
基準値より低い値が出たと。
1年後、再度検査したところ、標準値になっていた。
数値的には飲む必要はない低容量のアスピリンは、
「害はないので、飲んでおけば?」と言われた。
そうして、自然妊娠しないで2年間が過ぎた。
不妊治療を始めた。
採卵1回経験し、3つの卵子を凍結。
幸い、どの卵もグレードA(一番良い)だった。
1つ目は妊娠不成立。2つ目は流産した。
採卵が痛かったので(麻酔なし)、
「これで最後にしよう」と望んだ3回目の体外受精。
今のところ、順調に23週目だ。
妊娠後、黄体ホルモン注射を5日おきに打った。
9週間続いた。
筋肉注射なので、お尻に。痛かった。泣。
不育症、体外受精、高齢出産。
(39歳で出産となる。卵は37歳時のもの。)
3つ重なると、ダウン症の子となる可能性も上がるそう。
羊水検査の前に、血液検査である程度確率が出る。
でも、その血液検査ができる病院は限られている。
しかも、血液検査ができるのは12週目までだ。
私は知らなかった。気づいたらもう17週目。
羊水検査しかできない状態だった。
(羊水検査の前の検査は、いろいろある。
その検査で陽性であっても、結局、
羊水検査をしないと「確定」とならない。)
羊水検査には流産するリスクを伴う。
胎児を持つ確率は年齢からして177分の1。
検査して流産する確率は、300分の1。
もしダウン症とわかり中絶となる21週未満でしないといけない。
17週目で検査しても、アメリカへデータ送って
検査結果が出るのに、2-3週間かかる。
すぐ、決断しなくてはいけない。
私には、もう一つ難問があった。
羊水検査にあたり、アスピリンを止めるよう言われた。
低容量のアスピリンは、血流を良くする。
検査で万が一の事が起こった場合、
母体の血液が止まらない可能性があるからだ。
アスピリンを止める・・・。
胎児の心拍、また止まらないだろうか。
県立病院では「検査前1週間止めるように」と。
別の病院では「3日前で検査したことがあるので、
3日までもいい」と言ってくれた。
検査前に血液検査をするので、その結果をみて、
最終検査をするかは判定してもらえる。
低容量アスピリンは、1-2週間効果が持続する、
と言われている。製薬会社がそう言っているそうだ。
安全に検査を行うために、というのはわかる。
でも、私はアスピリンを止めることに抵抗があった。
アスピリンを1週間止めて検査するか。
アスピリンを3日間止めて検査するか。
アスピリンを飲み続け、検査しないか。
不育症の病院に相談すると、
「羊水検査希望者は4日間アスピリンを止める」
そうだ。3日、4日、1週間の差は何だ???
県立病院は「ずっと一週間止めて検査してきたから」と
過去を引きづり、最新の動向に注意を払っていない。
「薬の説明書きに書いてあるから」と頼りない回答。
医者の判断は曖昧だと知る。
特に、不育症の低容量アスピリンに関して、バラバラだ。
羊水検査の仕方だって、バラバラだ。
県立病院は、朝の9時に来院し、
午後の3時まで点滴して待つ。
食事は前日21時までに済ませ当日は朝食抜き。
これだけで、弱って病気になりそうだ。
検査自体は、2,3分。
検査後、3時間安静にして良ければ帰宅。
移動時間も考えると、丸一日消費する。
かたや別の病院は、検査の30分前に来て、
30分間安静後に、帰宅できた。
どうして同じ検査なのに、こうも違うのか。
勉強になった。
県立病院は、針の太さも太め。
太めといっても採血と同じ太さだが、
局所麻酔してから、羊水検査の針を指す。
私が検査してもらった病院は、針も細め。
だから、麻酔も要らない。
この病院は、最先端技術に積極的だ。
病院によって、本当に何もかも違う。
もっと言うと、羊水検査、その前の血液検査を
するかどうかについて、全ての35歳以上の
高齢出産者に病院側から聞くべき。
イギリスでは、血液検査は保険対象にもなってるそうだ。
日本では、「倫理的な問題」で病院に、
羊水検査(血液検査)をするかしないかを聞く義務は
医者にないのだそうだ。本当にひどいと思う。
結局、羊水検査することに決めた。
羊水検査後、異常が無いことがわかった。
念のため、中期胎児ドック(エコー検査)で、
染色体以外の異常がないかも確認した。
(染色体異常は、先天性異常の25%でしかない)
この胎児ドックをできる医者は、全国で5人?
くらいしかいないそうだ。日本は遅れてるな。
今、出来る限りの事はしたという満足感がある。
そうはいっても、いざ分娩時になってみないと、
何が起こるか、まだ安心できない。
そんなこといったら、分娩後だってそうだ。
ただ、今でも検査はしてよかったと思っている。
結局、異常がなかったので羊水検査なんかせず、
前向きにマタニティーライフを送っていても良かった。
私だって、明るい未来だけ考えていたかった。
でも、現実だって向き合わなくちゃ。
私にとっては、泣いて悩んで現実に向き合う事の方が、
逃げて考えずに明るく過ごす事より、前向きだった。
今までの人生でした最大の決断だったかもしれない。
とにかく勉強になった。
病院によっていろいろ、医者もいろいろ。
特に出産に関して日本は遅れていること。
ましてや、不育症や低容量アスピリンに関しては、
誰も何もわかっていないようだ。
私には、まだ問題が残っていた。
低容量アスピリンの摂取を再開しているのだが、
出産前に、飲むのを止めるよう言われた。
分娩する病院の医者には「27週目でやめて」と言われ、
妊婦健診してる医者には「わからない」と言われた。
(里帰り出産するので、分娩と検診の場所が違う)
不育症の先生は、通常35週目まで飲み続けるのだが、
私に限って言えば、「念のため」に飲んでいるので、
27週目で飲むのを止めていいだろう、と言われた。
低容量のアスピリンが重要なのは、
妊娠初期であって、妊娠中期になればもう大丈夫と。
特に私は重度ではないため、今飲むのをやめてもいいと。
(重度の人は、ヘパリン注射を打つ必要があるようだ)
そういうわけで、27週目でやめるつもりだ。
それが正しい結果かどうかは神のみぞ知る。